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第三者からのリコメンドにより購買意欲を向上させる
2023年8月30日に年齢とともに髪に変化を感じ始めた女性に向けたファーストボリュームケア商品の「スカルプD ボーテ フワリー」が発売されました。
その商品認知・特徴理解の向上〜売上向上を狙うためにInstagramでPR投稿、さらにドラッグストアの店頭でデジタルサイネージ広告を実施しました。
SNSと店頭デジタルサイネージ広告は、SNSでZMOT(※1)→店頭でFMOT(※2)共にアプローチすることができる、非常に組み合わせが良い施策となります。
※1.ZMOT(ズィーモット、Zero Moment of Truthの略称)
2011年にGoogleが提唱したもので、「顧客は店舗を訪れる前に何を買うかを決めている」とする購買モデル・マーケティング理論
※2.FMOT(エフモット、First Moment of Truthの略称)
2004年にP&Gが提唱した購買モデルで、顧客は店頭での数秒間で購入するかどうかを決定するというもの
2種類のクリエイティブを使い確実な店頭認知を図る
売り場で手に取って貰うには、ドラッグストア来店者にまずは商品パッケージを認知させることが重要になります。
その為、InstagramのPR投稿の二次利用クリエイティブだけでなく、デジタルサイネージ広告接触時に本商品が常に視認できるように商品画像を全面に出すブランドクリエイティブもあわせて配信しました。
広告出稿の概要
全国のウエルシア薬局:500店舗
期間:14日間(2024年4月8日~4月21日)
想定リーチ数:約30万人
広告の表示回数:全店舗合計で約243万回
配信日時:配信可能な全時間帯※
配信間隔:
クリエイティブ:9:16の縦型
尺:15秒
※MADSのデジタルサイネージネットワークは、プログラマティックに任意の曜日、時間に出稿が可能
広告効果を比較する要素
期間:広告出稿前と広告出稿中の同期間
店舗:広告出稿のありの店舗となしの店舗
広告出稿により売上が+ 26.6%に!
広告を出稿しなかった店舗と比較し、出稿した店舗は売上が向上しました。また、曜日・時間別に見ると、全曜日の17時〜20時台や月金土の午前中に売上が向上したことが分かりました。
※PI値で算出:金額PI(Purchase Index)値=売上金額/レジ通過客数×1,000
ポイントキャンペーンデーの効果
日別で売上が多い日は、ウエルシア薬局の各ポイントデー、ポイントキャンペーンを実施する日が特別に目立ちました。
これはデジタルサイネージ広告の中でポイントキャンペーンを告知したことで「お得になる、お得に買える」という気づきを与え、購買行動を促したと考えられます。
※ポイント2倍デー:ポイントが基本の2倍貯まるキャンペーンデー
※お客様感謝デー:ポイント利用購入が基本の1.5倍になるキャンペーンデー
総括
Instagramでインフルエンサーを起用したレビュー投稿で、消費者の認知〜興味関心を起こし、改めて店頭の広告で認知を図りつつ、キャンペーンであるポイント還元/利用の告知をすることで、結果、売上(POS)の向上に貢献できました。
ポイントキャンペーンの日の出稿ボリュームを増やすことと、購買パターンの中で、広告による訴求を特にしやすいものと言われる条件購買(必須で買わないといけないわけではないが、割引などの条件によって買う)をクリエイティブに入れることが有効です。
また、ヘアケア商品は過去のMADS出稿傾向からも週末に購買される傾向が強いとも分かりました。
ポイントキャンペーンの日を中心に、購買に繋がりやすい週末の配信量の割合を増やすこと、シャンプー、トリートメントなどヘアケア商品の平均購入サイクルである1〜1.5ヶ月間は出稿を続けることが、同カテゴリ広告出稿では推奨します。